社員の書いた文章に対して上司はどのように修正指示を出せばいいの?
こんにちは、コピーライターのオオニシです。
先日、一般企業に勤めている友人から文章についての相談を受けました。
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友人「上司に報告書を毎日提出するんですが、いつもダメ出しを受けるんです」
私 「ありゃ。どういうダメ出しなん?」
友人「全体的に分かりにくいとか、文章が下手くそだ、もっと頑張れって」
私 「うーん、漠然としてるなぁ。具体的な指示は?」
友人「ありません・・・。しかも言い方がキツいんですよ!」
私 「それはストレスやなぁ」
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その後、文章作成で気をつけるべきポイントをいくつかアドバイスしたことで、友人は「やってみます!」とヤル気が出たようでした。
こうした上司と部下の間での文章チェックと指摘、修正におけるストレスは、企業規模を問わず多くあります。「公益財団法人 日本漢字能力検定協会」が2022年に行った意識調査では、8割以上の上司が部下の文章にストレスを感じ、それを指導される社員も5割以上がストレスを感じていることが分かりました。
※意識調査の詳細はコチラ
《上司の85%が「部下の文章にストレスを感じる」/指摘を受ける部下の声、最多は「納得できない」》
この意識調査の中で興味深かったのは、「部下の文章育成のために何かをしている」企業が約6割で、「行っていること」の最も多かった内容が「OJT(実際の業務内でのレクチャー)」でした。つまり、上司がその都度チェックして教えているということですが、上司の6割以上が「自分自身の文章力に不安を感じている」という調査結果も記載されています。
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部下の性質をもう少し深くイメージしてみると、色々な対応が考えられます。
以下に文章の修正を指示された部下の状態を4つのパターンに分けてみました。
(1)修正に対して納得をして、ストレスを感じない部下
こうした部下であれば、上司の文章スキルに関係なく文章は上達していきます。指摘されたことに対して「なるほど」と納得をし、どこがマズいのかを考えて修正を重ねていくからです。何も問題はないので、このまま継続をしていきましょう。
(2)修正に対して納得をするが、ストレスを感じる部下
上司の修正に対して理解し納得はしています。しかし、それに対してストレスを感じているのは部下のプライドの在り方か、上司の話し方に問題があるのかもしれません。文章を指摘しているつもりが、人格を否定しているようなことになっていませんか?また、そのつもりはなくてもそう捉えられている可能性もあります。ポジティブな姿勢で話し方をマイルドにする工夫をしてみると、部下の対応も変わります。
(3)修正に対してストレスを感じていないが、納得はしていない部下
ストレスを感じないので、上司からすると自分の言ったことは伝わったように思えます。ですが、部下は納得していないので、何度も同じような修正内容を伝えることになってしまいます。指摘する内容が「もっとスッキリと」や「全体的に分かりにくい」など漠然としたものになっている可能性があります。「この部分はカットした方がもっと伝わるよ」や「この部分に詳しい情報を入れた方がより親切な文章になるよ」など、具体的な指示を出してみましょう。
(4)修正に対して納得をせず、ストレスも感じる部下
修正を指示された部下が、ただ「嫌なことを言われた」だけしか感じていない状態です。何がダメなのかも分からない上に、せっかく頑張った文章とそれを書いた自分自身を否定されたと感じて、ネガティブな感情だけが残ってしまいます。まずは(2)のように部下がストレスを感じないポジティブでマイルドな話し方を心掛けて、(3)のように具体的な指示を出してみましょう。
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部下に修正指示を出す際に気をつけたいポイントは4つです。
《ポジティブな言葉で修正する》
絶対にやってはいけないことは、人格の否定です。「こんなのだからお前はダメなんだよ」なんて言ってしまうと、部下の離職になりかねません。また文章自体にも「全然ダメだよ!」や「前にも言ったよね!?」などネガティブな言葉や強いニュアンスで否定をしないようにしましょう。
《なぜ修正が必要なのか理由を伝える》
「なぜこの部分は修正が必要なのか?」があるとないとで、部下の納得するしないが変わります。理由もないのに修正を強いられると、当然納得はしませんよね。読んだ印象だけで「分かりにくいから書き直し!」ではなく、どこがどのように分かりにくいのか、どうすれば分かりやすくなるのかを伝えましょう。
《具体的にどうすればいいかを伝える》
(3)にも記載しましたが、漠然とした指示では、言われた部下はピンときません。自分自身で考えて修正するべき箇所を見つけることが勉強になる、という考え方は間違っていませんが、同じ文章で何度も修正と提出を強いられる部下は強いストレスを感じます。具体的な修正指示を出して、部下の文章スキルアップを促しましょう。
《メールだけでやり取りをしない》
メール文書で指示を出した方が、部下は何度も読めるし勉強になると考える上司は多くおられますが、逆効果になります。メールに書かれた修正指示は淡々としているので、上司自身が優しく書いたつもりでも、部下にとっては冷たくダメ出しされた印象になります。また口頭と違い、手元に残ってしまうものなので、それを見返すたびにネガティブな気持ちになってしまいます。メールではなく、なるべく顔を見合わせて口頭で伝えましょう。
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「カキタイのミカタ」の研修は、企業ブログや施工事例など社外に向けた情報の発信だけでなく、社内のやり取りにも必要な文章スキルをレクチャーしています。
研修は、若手社員だけでなく上司であるベテラン社員も一緒に受講されることがほとんどです。実際に企業ブログや施工事例を書くグループワークの際には、「おお、こうすると分かりやすいな!」や「ここに図面入れてみませんか?」など一致団結して取り組まれています。
「部下たちにどう文章を教えればいいんだろう・・・」とお悩みの社長様や担当者様はぜひお気軽にご相談ください!