読みにくい文章ってどんな文章?・その8「接続詞が適切ではない!」
こんにちは、コピーライターのオオニシです。
読みやすく伝わりやすい文章を考える上で、「読みにくい文章」がどのようなものかを知っておくシリーズ、今回は「接続詞の使い分け」についてです。
文と文、句と句をつなぐ役割を果たす接続詞には様々な種類があり、論理的に文章を書く上で欠かすことの出来ない存在です。
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【 代表的な接続詞の種類 】
1)順接
前の文や句の内容を受けて、それに続く結果や説明を示します。
例:だから/それで/したがって/そのため/そこで・・・など
2)逆接
前の文や句の内容に対して反対や対立の内容を示します。
例:しかし/けれども/だが/でも/ところが・・・など
3)添加
前の文や句の内容に新たな情報を追加します。
例:そして/また/さらに/それに/おまけに/しかも・・・など
4)対比
前後の文や句を比較して違いを示します。
例:一方/それに対して/逆に/反対に・・・など
5)転換
話題を変えるときに使います。
例:さて/ところで/それはさておき/では・・・など
6)補足(言換)
前の文や句の内容を補足的に説明します。
例:つまり/すなわち/要するに/例えば/ただし・・・など
7)同意
前の文や句の内容に賛成や同意を示します。
例:または/それとも/あるいは・・・など
8)結論
前の文や句の内容をまとめて結論を示します。
例:だから/したがって/よって/結局/その結果・・・など
9)説明
前の文や句の内容を説明します。
例:なぜなら/というのは/その理由は/なぜかというと・・・など
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種類の分け方も人によって違うところもありますが、大きく分けると上記のようになります。・・・かなり多いですね(汗)。
文章を書く上でこうした接続詞を日常的に(無意識に)使い分けているのですが、使い方が適切でない場合、前の文や句と後ろの文や句との繋がりが壊れてしまいます。その結果、とても読みにくい文章になってしまうのです。
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【例文】
・当社は最新の建築技術を採用しています。しかし、安全基準を満たすための徹底した管理を行っています。
・弊社では高品質な素材を使用しています。したがって、プロジェクトの完成度を高めるために最新の技術を活用しているのです。
・この建物は耐震性に優れています。ところが、省エネルギー設計が施されています。
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いかがですか?接続詞がおかしいだけで、文章が読みにくくなってしまうのが分かりますよね?
以下は適切な接続詞に修正した文章です。
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【修正後】(修正した箇所は赤で記載しています)
・当社は最新の建築技術を採用しています。また、安全基準を満たすための徹底した管理を行っています。
・弊社では高品質な素材を使用しています。そして、プロジェクトの完成度を高めるために最新の技術を活用しています。
・この建物は耐震性に優れています。さらに、省エネルギー設計も施されています。
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このように接続詞を適切に使い分けることで、文章全体の流れがスムーズになり、読み手にとって理解しやすい文章になります。
接続詞の種類(順接や逆接など)を全て覚える必要はないかと思いますが、「なんだか文章が変だな・・・」と思ったときは、接続詞のチェックをしてみてくださいね。
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これまでの「読みにくい文章ってどんな文章?」も参考にしてください☆
その1「ひとつの文が長すぎる!」
その2「文章内の因果関係が成立していない!」
その3「主語と述語が離れている!」
その4「連続してしまう『の』はどうすればいいの?」
その5「修飾語はどこにかかっているの?」
その6「同じ単語が続いてしまう!」
その7「カタカナ言葉が多すぎる!」
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