読みにくい文章ってどんな文章?・その2「文章内の因果関係が成立していない!」


こんにちは、コピーライターのオオニシです。

読みやすく伝わりやすい文章を考える上で、「読みにくい文章」がどのようなものかを知っておくシリーズ、今回は第2回として「文章内の因果関係」について考えてみたいと思います。

因果関係とは、何かの「原因」と「結果」の関係性のこと。「〇〇だから、△△なのです」という構図が破綻(はたん)していると、文章の意味が伝わらず、「ん?どういうこと?」という疑問と違和感が発生してしまいます。

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【例文】

不動産売買で取り扱っている物件数や実績数がどこよりも多いということこそ、弊社がお客様から信頼されている証と言えます。つまり、取り扱っている物件数が多いので、売買をご希望されるお客様が多く現れる可能性について検討しています。また、お客様の売りたい物件を弊社自身で買い取らせて頂くことも可能なので、買い手の見つかりにくい古い物件でも安心してお問い合わせください。

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上記の例文に、因果関係が破綻している一文があります。「ん?何か変だな?」と感じるのはどこでしょうか?正解は・・・

「つまり、取り扱っている物件数が多いので、売買をご希望されるお客様が多く現れる可能性について検討しています。」

の一文です。

この一文の因果関係を分析すると、

・原因:取り扱っている物件数が多い
・結果:お客様が多く現れる可能性について検討しています


原因になる文章と結果になる文章の間に、「だから」や「なので」を入れてみると、因果関係が成立しているかどうかが分かります。

「取り扱っている物件数が多い」
だから、
「お客様が多く現れる可能性について検討しています」

・・・可能性を検討するのはおかしいですよね。原因に対する結果としては、「お客様がそれだけ多くなる」ことを意味する文章でなければ、因果関係が成立しません。

1)原因と結果を論理的に成立させる

2)因果関係の中に曖昧(あいまい)な要素を入れない

3)原因から導かれる内容を明確にする


これらを意識して、修正したものが以下になります。(修正した一文は赤字で記しています)

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【修正後】

不動産売買で取り扱っている物件数や実績数がどこよりも多いということこそ、弊社がお客様から信頼されている証と言えます。つまり、取り扱っている物件数が多いので、売買をご希望されるお客様が多く現れる可能性がそれだけ高くなるのです。また、お客様の売りたい物件を弊社自身で買い取らせて頂くことも可能なので、買い手の見つかりにくい古い物件でも安心してお問い合わせください。

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いかがでしょうか?

「取り扱っている物件数が多い」(原因)
だから、
「お客様が多く現れる可能性がそれだけ高くなる」(結果)

これで因果関係が成立しました。

ライティング終了後に読み返した時に、「ん?これってどういうこと?」という箇所があれば、それは因果関係が破綻しているからかもしれません。論理的な流れができるまで、根気よく修正してみてくださいね。

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